問題に対して因果関係に重きをおいて分類するフレームワーク、クネビンフレームワークをまとめる
「クネビン(カネヴィン)フレームワーク(Cynefin Framework)」とは
問題の種類を因果関係、秩序だったものか、突発できであるかなどの観点から捉えて分類し、どのように解決すべきかのアプローチをまとめたもの。図に表すと下記の通り。
名称 | 説明とプラクティスの種類 |
---|---|
単純 | 因果関係が単純な誰にでも解がわかる問題、ベストプラクティスが適用できる |
困難 | 因果関係が複雑で解が複数あるような問題、専門家による分析でベストではない最適な解、グッドプラクティスを得ることができるような問題 |
複雑 | 分析だけでは到底解が出ない問題。繰り返し調査をしたりしながら問題を感知して解としてプラクティスを導き出す。 |
カオス | 「複雑」よりも繰り返しやるような計画すらも組めないような問題。まずは対処のために行動し、そのアクションを振り替えることで解だったかを考える。プラクティスを想像する。 |
無秩序 | 問題分類すら不可能な事象 |
基本的には解を感知して、対応するのだが、その解が問題の性質によって変わっていく。
ちなみに Cynefin
はウェールズ語で「生息地」という意味。
効果
- 原因追求型の問題解決とは違う切り口で、答えが定かではない問題へのアプローチを分類することができる
- 最高の答え(ベストプラクティス)がない問題においてもどうやって取り組んでいくべきかというのを考えることができる
所感
- 「複雑」と「カオス」に関しては急激に解決を要する問題はとにかく行動するか、そうでないかでカテゴライズするので因果関係が複雑な問題への対処アプローチとしては頭に入れておくと視点としては強い
- ただどの分類がどれに当てはまるかがすごく分かりづらいので他のサイトの例示とかを見るとよい
- これをエンジニアのロールに置き換える広木さんのツイートはすごいなと思ったので参考まで
CTO/VPoE/TechLead(スペシャリスト)の仕事って一体どう言う役割分担なの?みたいなことを聞かれる。
— 広木 大地/ エンジニアリング組織論への招待 (@hiroki_daichi) 2018年10月12日
これはクネビンフレームワークで捉えるとわかりやすい
CTO は Chaoticな問題 -> Complex
VPoE/EMは Complexな問題 -> Complicated
TechLeadは Complicatedな問題 -> Simple
不確実性が減っていく pic.twitter.com/un1FX3QQ53
参考リンク
- A Leader’s Framework for Decision Making
- カネビン・フレームワークで問題解決策を見極める
- クネビンフレームワーク Cynefin Framework – I & COMPANY | アイ&カンパニー
- エンジニアを目指す学生に伝えた7つのこと : self memo
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