そういや先祖返りって言うけど、正しくはなんなんだろう、みたいなトリビア的メモ。
ソフトウェア開発における先祖返りとは
本来の意味
直接の両親でなく,それより遠い祖先の形質が子孫に突然に現れること。 - 先祖返り(せんぞがえり)とは - コトバンク
これから転じて
プログラムの状態が、手を入れる前の状態に戻っちゃうこと - 先祖返りとは|「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるIT用語辞典
というような期待しているバージョンより前のバージョンの状態になることを指すことが多い
デグレードとは
よく「デグレった」などと呼称されるデグレード、本来の英文の意味は以下
品位を落とす、自分の品位を下げる、品位を下げる - degradeの意味・使い方 - 英和辞典 Weblio辞書
というように劣化したというような意味を指す。転じて
ソフトウェア開発において、プログラムを手直しした際に修正部分以外の個所で不整合・不具合が発生したり、バージョン管理の手抜かりなどによって以前の状態に戻ってしまい、修正済みだったバグが再発したりすること。 - デグレード(でぐれーど) - ITmedia エンタープライズ
というような、前の状態に戻って不具合が発生することを指す。
英語の本来の意味とのズレ
先祖返りとデグレが同じ意味で扱われるが、ちょっとずれている部分があり、「誤って前のバージョンに戻ってしまった」という点は両方にも共通するが、「不具合が発生する」はデグレードにのみ適応する意味合いで、先祖返りはそこまで含まれていない。
先祖返りマッチする英語は「リグレッション」
そこで登場するのが「リグレッション」である。
英語本来の意味は
システムの場面ではリグレッションは
ソフトウェア開発においては修正済みのバグや不具合が何かの理由により復活すること。システム運用においてはソフトウェアのバージョンアップなどでシステム機能がかえって低下することをいう。 - リグレッション(りぐれっしょん) - ITmedia エンタープライズ
ということで大体先祖返りはこちらのほうが適当な意味合いになる。